Javaは、オブジェクト指向を学ぶのにうってつけの言語です。オブジェクト 指向は避けては通れない存在です。なのでJavaを勉強しましょう。なお、ここで はJavaの文法などは解説しません。自分で市販の解説書などを読んでください。
Javaは、米 Sun Microsystems によって作成されたプログラム言語であり、 1995年5月に発表されました。以下では、Javaの持つ基本的な特徴を簡単に紹介 したいと思います。
Javaはオブジェクト指向という概念を用いたプログラム言語で、その言語仕 様は C++ を手本にしています。（C++ はオブジェクト指向言語で C 言語を拡張 したもの）その上で、Java では、よりオブジェクト指向関連の機能が強化され、 それとともに C++ で厄介であると思われていた点（ポインタなど）を改善しま した。
また、Javaの特徴として『クロスプラットフォーム』があります。Javaでは、 ブラウザやOS上にJava仮想マシン（Java Virtual Machine）というJava実行環境 を搭載し、その上でJavaプログラムを実行するようにしています。これによりど のプラットフォーム（OS）でも同じようにJavaプログラムを動かすことが可能で す。
Javaには『ネットワーク環境に適している』という特徴もあります。Javaは、 作成したプログラムをネットワークを通じて配布できるようにする仕組みをあら かじめ備えています。『アプレット』という小さなアプリケーションを作成し、 それを安全かつ容易にネットワーク環境で配布することが可能です。
Javaは、ソフト部品（コンポーネント）を使ったアプリケーション開発にも 適しています。JavaBeans や Enterprise JavaBeans というコンポーネントの標 準仕様を持つことで、これに対応しています。
以上、Javaの持つ特徴を簡単に紹介しました。これ以外にも細かい特徴があ ると思いますが、それは各自で探してみるといいでしょう。
Javaがプラットフォームに依存しないことは既に述べましたが、もう少し詳 しく解説したいと思います。
Javaでは、ソースコードをコンパイルすると実行可能なコードを生成するの ではなく、バイトコードと呼ばれる中間言語を含んだコードを生成します。Java プログラムは、このバイトコードをJava VM上で動かすことで実行します。同じ バイトコードは、あらゆるプラットフォーム上のJava VMで実行できる為、Java はプラットフォームに依存しないというわけです。
Javaで作成できるプログラムには、アプリケーションとアプレットの2種類が あります。アプリケーションは、Java VMによって単独で実行することが出来ま すが、アプレットを実行するにはWebブラウザが必要です。WebブラウザにはJava VMが組み込まれており、アプレットの実行環境を提供します。また、アプレット ビューア（JDKに付属しています）というツールを使ってアプレットを実行する こともでき、主にテストに使用します。
通常、アプレットはWebサーバーから利用者のマシンにダウンロードされ、 Webブラウザ上で実行されます。このようにして、世界中にあるアプレットを利 用することが可能です。
JavaBeansはJavaで書かれたソフトウェア部品（ソフトウェアコンポーネント） で、Beansというコンポーネントを接続、構成することにより、短期間でアプリ ケーションを作成できます。このようなソフトウェア部品は、いろいろなソフト 会社から提供されています。 JavaBeansは重要なソフトウェア技術です。ここ では簡単な紹介のみですが、興味のある人は市販の解説書などを読んでみるとい いでしょう。
これまでJavaについていろいろ述べてきましたが、実際にJavaのプログラム を作成するにはどうすればいいでしょうか？実はJavaにはJDKと呼ばれる開発環 境があり、開発元である米Sun Microsystemsから無償で提供されています。これ 以外にもさまざまな開発環境が各企業から発売または提供されていますが、Java を始めるにあたってはJDKで充分だと思います。Javaでのプログラミングに慣れ てきたらこれらの開発環境を使用するのもいいでしょう。
JDKは以下のSunのWebサイトからダウンロードすることができます。
多少探し回ることになるかもしれませんが、がんばって探してみてください。 また、ダウンロードは面倒だという方は、雑誌などの付録から入手することも可 能です。Java WORLDという月刊誌に付属することが多いです。